外壁は色だけでなく、機能性も重視したいですが、おすすめ塗料が多すぎて選べないことも多いですよね。外壁塗装にかかる費用は、塗料の種類により変動します。塗料には様々な特性があり、外壁を自然の影響から守ること以外にも、家の性能をアップしてくれるのです。本記事では、予算や外壁に付随したい性能に合わせた塗料の選び方や、知っておきたいポイントを詳しくご紹介します。
外壁塗装は塗料で費用が変わる?費用の相場について
外壁塗装の費用の相場は、一戸建てで70万円~が相場です。外壁塗装では、足場代や人件費といった塗装に必要な工賃は会社ごとに大きな差はありません。費用が大きく変わるのは、塗料と塗る範囲の違いです。
外壁に使用する塗料は、薬品で薄めて使用します。強度を高めるために重ね塗りを行うため、塗料や重ね塗りの回数によっては量が必要になるのです。また、外壁塗装ではすべての壁に同じ塗料を使うと思われがちですが、日当たりや風向き、窓やドアの有無によって塗料を切り替える必要になる場合もあります。この他にも、メンテナンス時期をそろえる、総合的な費用を抑えるなどの理由により、屋根と外壁を一緒に塗装することも多いです。このように、環境に適した塗料で外壁に新たな機能を持たせたり、塗り替え時期を屋根と統一させたりするなど、外壁塗装は価格だけを重視するのではなく、慎重に塗料選びをする必要があるのです。
外壁塗装のおすすめ塗料は?選び方のポイント
外壁塗装に使われる塗料には様々なものがあります。耐久性・機能性の違いから大きく6種類に分けられますので、詳しく見ていきましょう。
アクリル塗料
アクリル樹脂を原料とするアクリル塗料は、1950年頃から製造がはじまった比較的長い歴史を持つ塗料です。単独で使用できるため、DIYではおなじみの塗料となっています。安価でカラーバリエーションも豊富ですが、紫外線に弱く、5年前後で劣化してしまいます。費用を抑えるために新築で使用されることもありますが、塗り替えでは、ほぼ使用されていません。
ウレタン塗料
ウレタン系樹脂を原料とするウレタン塗料は、光沢があり伸びがよいことから、ひび割れに強く外壁向きの塗料です。硬化剤を変えることでバリエーションが変えられるため、塗装の目的によって使い分けられるメリットがあります。しかし、紫外線や水に弱く、耐久性も6年程度というデメリットがあり、最近では外壁よりも付帯部分に使用されることが多い塗料です。
シリコン塗料
合成樹脂を主成分とした塗料がシリコン塗料です。樹脂の主成分がシリコンで、希釈剤を混ぜて使用します。強い結合力を持ち、紫外線に強いことから劣化が出にくく、耐久年数は10年前後です。水となじみやすい親水性があり、汚れが付着しにくいことがメリットです。デメリットは硬さがあるためひび割れが起きやすいことで、新しく出てきている塗料に比べるとやや耐久性に劣ります。多くのメーカーから製品が出ており、屋根の塗装にも使えるため根強い人気があります。
ラジカル塗料
塗装を劣化させる原因となるラジカルを抑制する塗料が、ラジカル塗料です。近年ではシリコン塗料に変わり人気の塗料で、「ラジカル制御塗料」とも呼ばれています。塗料で色を作る際に使われる酸化チタンと呼ばれる顔料は、酸素や紫外線に触れるとラジカル因子が発生します。ラジカル因子は皮膜の樹脂を傷つけるため、チョーキングと呼ばれる外壁が粉をふいたような劣化症状を引き起こすのです。こうした塗料の劣化を防ぐことができるのがラジカル塗料ですが、酸化チタンは単色系で使われるため、使用しない濃い色では効果が期待できません。また、2012年に初めて製品化された比較的新しい塗料であるため、耐用年数が宣伝されている15年以上あるかどうかは未知数となっています。
フッ素塗料
蛍石を原料とするフッ素が使われているのがフッ素塗料です。炭素との結合が強いため紫外線に強く、酸性雨に強い特徴を持っています。水に強く、カビや苔が発生しにくいことから、一般の家屋ではシャッターや屋根に多く使われている塗料です。耐用年数15年以上で、東京スカイツリーの鉄骨塗装に採用されたことから注目を集めましたが、価格が1平方メートルあたり4,000円~と高額なことから、ビルや商業施設で使われることがほとんどです。
無機塗料
炭素を含まない無機物(鉱物やガラス等)を配合した塗料が無機塗料です。紫外線で劣化せず、高い耐久性を持つ無機物に合成樹脂を混ぜて塗料として使用します。親水性が高く汚れが付きにくく、変色しづらいことがメリットです。一方で、塗膜が固いためひび割れしやすく、木製の素材には塗れないデメリットもあります。また、しっかり塗装をしないと効果が活かされないため、無機塗料の塗装経験のある技術力の高い業者に依頼することが必要です。
外壁塗装のおすすめ塗料で知っておきたいコスパとは?
外壁塗装に使われる塗料で知っておきたいことは「価格が高いものほど耐久年数が長い」ということです。外壁塗装では、塗料を塗る範囲で費用が大きく変わるため、高い塗料を使えばそれだけ費用もかかってしまいます。しかし、「価格が安い」という点だけで塗料を選んでしまうと、約5年ほどですぐに塗り替えをしなければなりません。
逆に、耐用年数を重視して高額な塗料を選んだ場合、初期費用こそかかりますが、結果的に次回の塗装時期を延ばすことにつながります。価格だけでなく「台風や地震といった揺れに対応できる塗料か」「外部の暑さや寒さを防いでくれるか」といったトータルでコストパフォーマンスに見合う塗料を選ぶことが必要でしょう。
外壁塗装でおすすめ塗料を選ぶ際の重要ポイント
外壁塗装では、最新の塗料や人気の高い塗料、業者がおすすめしてくれる塗料を選ぶのも方法のひとつです。しかし、どんなに効果のある魅力的な塗料だとしても、家や環境に適した塗料でなければ意味がありません。そこで塗料を選ぶ際にチェックすべきことを見ていきましょう。
予算に合った塗料を選ぶ
外壁塗装では予算にあわせて塗料を選びましょう。一般的に耐久性や耐熱性といった機能に合わせて塗料に硬化剤を混ぜてから塗装をします。そのため塗装の途中で塗料が足りなくなるといったことが起きる可能性があります。この時価格の高い塗料だと追加分で予算が足りなくなってしまうかもしれません。足りない部分を無理に塗るとムラができてしまい、そこから劣化してしまうことも考えられます。塗装は丁寧に作業をすることで耐久性に大きく差が出ますので、無理のない予算を組むようにしましょう。
ブランド力のあるメーカーの塗料を選ぶ
どの塗料を選べばいいのか迷った場合には、ブランドで選ぶ方法も有効です。国内シェア上位を占めているのは日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研の3社で、この3社が国内シェアの9割近くを占めています。この他に、一二三工務店ではオリジナル塗料「一二三プレミアムシリーズ」をご用意しています。
「今回の塗装で最後にしたい」「外壁に様々な機能を持たせたいけれど予算を超えてしまう」など、お客様のお悩みを解決します。気になった方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
ライフプランで選ぶ
外壁塗装で使う塗料は、ライフプランを考えて選ぶことも大切です。外壁は1回塗り直せばそれで終わりではなく、10年20年と住み続ける予定であれば、また塗り替えが必要になります。耐用年数の長い塗料は費用も高くなりますが、長く住み続けることを考えると塗り替えの回数が少なくなる分、節約できます。逆に10年後にリフォームする予定がある場合、安価な塗料を選び、リフォームで外壁の交換をしたほうが総合的にお得なこともあります。外壁塗装だけでなく、外壁や家自体のリフォームも視野に入れた上で塗料を選ぶようにしましょう!
外壁塗装のおすすめ塗料を探す前に!外壁の素材別・合う塗料
塗料を選ぶ際は「耐用年数」「色」に加え、「外壁の素材」にも注意が必要です。外壁の素材別に注意したいポイントを見ていきましょう。
サイディング
近年多く採用されているサイディングの外壁は、不燃外壁材を主に使用しています。耐久性や耐火性に優れていますが、太陽光で塗膜膨れが起きやすい素材です。サイディングに使用できる塗料は、製品の用途欄や適用下地欄に「窯業サイディング」などの記載があるので、チェックしましょう。サイディングは単色塗りや多色仕上げが可能で、既存の柄を残したい場合はクリヤー塗料を採用すると良いでしょう。また、サイディングは地震等で外壁に力がかかるとひび割れが起きやすいため、弾性塗料を選ばないこともポイントです。
モルタル
左官仕上げのモルタル壁は、古い家に特に多い外壁です。サイディングと違い、その場で作業を行うため、手間はかかりますが吹きつけ仕上げや模様仕上げができるメリットがあります。モルタルはクラックと呼ばれるひび割れができやすく、そこから水が入り込んで下地を傷めてしまうことがデメリットです。クラックを防ぐため、モルタルの外壁には伸縮性のある弾性塗料がおすすめです。
外壁塗装のおすすめ塗料は一二三工務店にお任せください!
外壁塗装に使われる塗料は、環境にあわせて様々な製品があります。塗料は総合的な費用に大きく関わるため、つい価格で選んでしまいがちですが、コストパフォーマンスだけでなく現状の悩みを解決できるか、耐久年数や今後のライフプランなども見据えて選ぶことが大切です。一二三工務店では経験豊富な職人がお客様の家に合わせた最適な施工を行っています。外壁塗装に関してのお悩みや疑問がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。