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建築のスケルトンとは?構造・工法・リフォームまで徹底解説

2025.06.03

「スケルトン」という言葉は、建築の世界では「骨組み」や「構造躯体」を指します。つまり、建物の基礎となる部分のことです。マンションや戸建てなど、あらゆる建物はスケルトンを土台にして建てられています。この記事では、建築におけるスケルトンについて、その役割や種類、メリット・デメリットなどを詳しく解説します。

スケルトンとは?建築での意味と役割をわかりやすく解説

「スケルトン(skeleton)」は、建築業界で“骨組み”や“構造躯体”を意味する専門用語です。柱・梁・床・壁など、建物の構造的な骨格部分を指し、居住空間の安全性・強度・耐久性を支える基盤として極めて重要な役割を担います。

本記事では、建築におけるスケルトンの意味と役割、代表的な工法、メリット・デメリット、そして将来性や設計上の応用について、専門的な視点から分かりやすく解説します。

スケルトンの役割と構成要素

建築構造においてスケルトンとは、建物の自重および外力(地震・風・積雪など)を受け止めて地盤に伝える「構造体」を指します。これには柱、梁、床スラブ、耐力壁などが含まれ、構造計算に基づきバランスよく配置されます。

スケルトンは単に“躯体”としての役割にとどまらず、建物全体の性能・耐震性・長寿命化を決定づける要素でもあります。設計時にこの骨組みを柔軟に構成しておくことで、ライフスタイルの変化や居住者の成長に応じて、後から内装(インフィル)を変更できる設計思想=スケルトン・インフィル(SI)に繋がります。

スケルトンとインフィルの関係

スケルトンが建物の「骨組み」であれば、インフィルはその中に組み込まれる「中身(間仕切り・配線・設備・内装)」です。この2つを分離して設計・施工することで、構造部分の劣化を防ぎつつ、内部空間の改修自由度を高められます。

たとえば、住宅の長寿命化を目的に開発されたスケルトン・インフィル工法では、配管・配線を二重床・二重天井に収納することで、水回りの移動や照明計画の変更も容易となり、ライフステージに応じた間取り変更が柔軟に行えます。

スケルトン構造の代表的な工法

RC造(鉄筋コンクリート造)

耐震性・耐火性・遮音性に優れており、マンション・学校・病院などで広く採用されています。二重床構造や耐震ブレースの追加設計により、将来的なリフォーム対応にも優れています。

S造(鉄骨造)

鉄骨材を骨組みに使用する構造で、大空間・自由な設計・工期短縮に適しています。CLT材とのハイブリッド構造で環境負荷を低減する例も増加しています。

木造(在来工法・ツーバイフォー)

木材の持つ調湿性や温かみを活かした住宅構法。柱の交換や間仕切りの増減がしやすく、個人住宅で広く採用されています。

スケルトン・インフィル工法(SI工法)

構造躯体(RC・S造)と内装・設備(木造・軽鉄等)を分離する設計。自由度とメンテナンス性を両立し、将来の用途変更や長寿命化を実現できる建築方式として注目されています。

スケルトンリフォームの活用事例と通常改修との比較

近年は「スケルトンリフォーム」が、築年数の経過したマンションや戸建て住宅、さらには再建築不可物件の再生手法として注目されています。スケルトンリフォームとは、建物の構造躯体(スケルトン)以外をすべて解体し、内装・設備・配管などを一新する大規模な改修方法です。

たとえば、築40年の鉄筋コンクリート造のマンションで、内装や間取り、水回りの配管が老朽化しているケースでは、スケルトン状態にしてから最新の住宅設備と配管を再構築することで、構造体を活かしたまま“ほぼ新築同様”の住空間を実現できます。

一方、部分リフォームでは対応できない間取り変更やバリアフリー化なども、スケルトン化によって自由に対応可能となります。費用は建物の広さや構造によって変動しますが、目安として以下のような比較が可能です:

  • 部分リフォーム:約100万〜400万円(キッチン・浴室・内装の一部)
  • スケルトンリフォーム:約500万〜1,500万円(配管更新・間取り変更・断熱強化込み)

また、再建築不可物件の場合でも、スケルトンリフォームによって住宅性能を向上させることで資産価値を高め、賃貸転用や二世帯化といった新たな用途への活用が見込まれます。

スケルトン工法のメリット

自由な間取り・設備設計が可能

構造躯体を先にしっかりと設計・施工しておくことで、内装や間仕切り、設備機器のレイアウトを後から自由に変更できます。たとえば、ライフスタイルの変化に応じてリビングと個室をつなげたり、将来子ども部屋を2部屋に分けたりすることも可能です。

高い耐震性・断熱性・耐久性を確保できる

RC造やS造といった堅牢な構造体を用いることで、地震や台風など自然災害に対する耐久性が高くなります。また、断熱材や耐震ブレースの組み込みも構造体設計の段階で対応しやすく、性能面でも非常に優れた建物が実現できます。

設備更新やメンテナンスがしやすい

インフィル(内装・設備)と分離されているため、水回りの配管や電気系統の点検・更新が容易です。二重床・二重天井を用いれば、居住中でも配線変更や設備入れ替えの工事が短期間で行えます。

サステナブル建築(循環設計)に対応

スケルトン部分は長寿命化を前提に設計されるため、内装を繰り返し更新しながら長く使い続けることができます。結果として建て替えや解体に伴う廃材排出を減らし、環境負荷を抑える持続可能な住まいづくりに貢献できます。

スケルトン工法のデメリット

初期費用が高い

RC造やS造など強度・耐久性に優れた構造体を使用するため、構造材料や工期、設計費が木造よりも高額になりがちです。自由設計のための設計打ち合わせや確認申請も工数がかかり、結果として初期費用は割高になります。

工期が長くなる

基礎工事や構造体の施工に加えて、自由設計に対応した詳細な設計・打合せが必要になるため、プレハブ住宅などに比べて工期が数週間〜数ヶ月長引くことがあります。複雑な間取りや仕様にした場合、その分工程も増えます。

設計・施工の難易度が高い

高い自由度を実現する一方で、設計や施工の難易度は上がります。耐震性や断熱性を確保しつつ柔軟性を持たせるには、高度な設計技術と現場経験が必要です。信頼できる設計事務所・施工会社との連携が不可欠です。

よくある質問(FAQ)

Q. スケルトンと構造躯体の違いは?
A. 一般的にほぼ同義語として扱われますが、「構造躯体」は特に柱・梁・壁・基礎といった耐力要素を指すのに対し、「スケルトン」はそれを含む構造全体(床・天井・骨組み全般)を広義に指す場合があります。設計や建築確認申請の場面では、用語の使い分けに注意が必要です。

Q. スケルトン住宅の建築費用はどのくらい?
A. 坪単価ベースで比較すると、木造スケルトン住宅は約70万〜90万円/坪、鉄骨造では80万〜120万円/坪、RC造は100万〜150万円/坪程度が目安です。加えて、インフィル(内装・設備)部分の仕様によってトータルコストは上下します。設計費や諸経費、地盤改良費なども含めると、総額で2,500万〜4,000万円程度になることが多いです。

Q. 設備や配線の更新はどのくらいの頻度で必要?
A. スケルトン・インフィル設計を採用している場合、配管・電気配線などは二重床・二重天井内に設置されているため、15〜25年ごとの更新が容易です。配管の経年劣化や電気容量の見直しに応じて、居住中でも比較的短期間での工事が可能です。

Q. どんな人にスケルトン工法は向いていますか?
A. 次のような方におすすめです:

  • 将来の二世帯化や自宅兼事務所など用途変更を見据えている方
  • 子育てや介護などライフスタイルの変化が見込まれる家庭
  • メンテナンス性・資産価値の維持を重視する投資志向の方
  • 再建築不可物件や空き家の再活用を検討している方

まとめ:建物の価値と未来を支える「構造の選択」

スケルトンとは、単に構造躯体を意味するだけでなく、建物の価値・耐震性・リフォーム性・将来性を左右する「構造的選択」です。インフィルとの分離設計を通じて、建物は「壊して建てる」から「活かして更新する」時代へと移行しつつあります。

建築費用や工期だけでなく、ライフスタイルや資産形成、環境性能などを視野に入れて最適な構法を選択することが、これからの家づくりではより重要になってきます。

この記事を読んで、スケルトンの知識を深められたのではないでしょうか? 理想の住まいを実現するためには、スケルトンに関する知識が不可欠です。 一二三工務店では、お客様のニーズに合わせたスケルトン設計・施工も承っております。 ぜひお気軽にご相談ください。

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