和室には、畳や襖など特徴的なアイテムや素材がいくつもあります。しかし「そのままの和室では今のライフスタイルに合わないかも」と悩む方も……。今回の記事では、和室リフォームの費用相場やリフォームのポイントをご紹介!「和モダン」な和室にすることで、暮らしやすくおしゃれな空間へと大変身します。
【施工別】和室リフォームの費用相場
和室リフォームの費用相場は、20~100万円程度です。費用は、施工場所や内容によって大きく変動します。今回は、和室を部分的にリフォームする場合と、和室をフルリフォームする場合の費用相場を詳しくご紹介します。
和室の一部をきれいにする場合
まず、和室を部分的にリフォームする場合の費用相場を施工例と合わせて2つほどご紹介します。
【畳からフローリングへ】
畳をフローリングにリフォームする方法は2パターンあります。
1つ目は、既存の畳を剥がして新しいフローリング材に張替える方法です。費用相場は20~40万円程度となっており、張替えることで本物の床材を使用できたり、湿気が原因で発生するカビのトラブルを避けたりすることができます。
2つ目は、既存の畳の上からフローリング材を張る方法です。こちらは、畳を剥がす工程や業者に依頼する必要がないので、費用は数万円程度に抑えることが可能です。しかし、畳が傷んでしまう恐れや、湿気がこもりやすいためカビが発生してしまう可能性もあるため注意が必要です。
【押入れをクローゼットに】
押入れをクローゼットにリフォームする方法は3パターンあります。
1つ目は、襖の扉を変更し中棚を撤去して、ハンガーパイプを設置する方法です。費用相場は10~20万円程度となっており、一般的によく見られるクローゼットです。
2つ目は、押入れの空間を拡張しウォークインクローゼットにリフォームする方法です。費用相場は20~50万円程度となっており、押入れ周辺のリフォームも必要となるため高くなります。
3つ目は、襖の扉は変更せずに、中棚を撤去しパイプハンガーを設置する方法です。費用相場は2~6万円程度となっており、押入れのサイズや中棚の造りによって変動します。
和室を完全に洋室にする場合
和室をフルリフォームする場合の費用相場は40~100万円程度となっており、床・天井を張替えたり押入れをクローゼットに変更したりと和室全体のリフォームをすることが可能です。
また、和室の壁は真壁と言って柱が露出していますが、洋室の壁は大壁と言って柱が壁の中に隠れて見えないようになっているため、大掛かりなリフォームが必要となります。フルリフォームは費用も高く、工期も1週間以上かかってしまうため業者とよく相談しプランを立てましょう。
「和モダン」な和室にするポイントは?
和室ならではの畳や襖を残しつつ、壁紙や家具などを欧米のモダンスタイルに変更するだけで、ワンランク上の「和モダン」空間を実現することができます。今回は、「照明」・「壁紙」・「収納」を例にポイントをご紹介します。
照明
「和モダン」空間に合うおすすめの照明は、「シーリングライト」・「ペンダントライト」・「フロアライト」です。
・シーリングライト
シーリングライトとは天井に直付けするタイプの照明となっており、柔らかく開放感のある空間を演出できます。
また、部屋を広範囲に照らしてくれるので広い和室にもピッタリです。
・ペンダントライト
ペンダントライトとは天井から吊り下げるタイプの照明となっており、デザインや色も豊富です。
シーリングライトに比べると光の広がる範囲は狭まりますが、部屋のアクセントになる魅力があります。
・フロアライト
フロアライトはコンセントから電源をとるタイプの照明となっており、雰囲気つくりにおすすめです。
好きな場所に置ける特徴があり、電源を切っているときもインテリアとして存在感があるので邪魔になりません。
壁紙
「和モダン」空間に合う壁紙は、「ダーク系の壁紙」・「アクセントクロス」です。
・ダーク系の壁紙
落ち着いた「和モダン」空間にしたい場合、ネイビーやグレーなどダーク系の壁紙がおすすめです。
特に、ブルー系の色には安眠効果も期待できます。赤やオレンジなどのハッキリとした壁紙を取り入れたい場合は、アクセント程度で収めておくようにしましょう。
・アクセントクロス
空間にワンポイントをプラスしたい場合は、アクセントクロスがおすすめです。
明るいトーンから暗いトーンまでさまざまな色や柄があり、部屋の雰囲気に合わせて選ぶことが可能です。
収納
収納を全面ではなく宙に浮いたようなスタイルにすることで、圧迫感を感じない収納スペースを確保できます。
また、収納の下に間接照明を設置したり、和テイストの置物などを飾ったりするだけで、一気にお洒落な「和モダン」空間を演出できるでしょう。
和室リフォームの注意点
最後に、和室をリフォームする際の注意点をご紹介します。失敗しないためにもしっかり確認しておきましょう。
ライフスタイルや使い勝手を考慮する
最近では、床面に高さを設けた「小上がり和室」が人気となっています。お洒落で立体感のある空間を演出することができますが、バリアフリーに向かず幼い子供は落下してしまう恐れもあります。
そのため、和室をリフォームする場合は、「誰がどのように使うのか」を考慮したうえで行いましょう。
素材の風合いや違いをよく確認する
壁や床材にはさまざまな素材があり、選ぶ素材によって空間全体のイメージが大きく変わります。
ツヤ、光沢、香り、色合い、ほかの素材との違いをよく確認したうえでリフォームを行うことで、調和のとれた空間を演出できるでしょう。