ガレージをリフォームすると、車庫スペースとしてはもちろん、趣味の部屋や家族で楽しめる空間としても活用できます。しかし、ガレージは条件を満たしていないと設置できない場合があるため注意が必要です。ガレージのリフォーム費用の相場やポイントを知り、理想のガレージリフォームを実現しましょう!
ガレージリフォームのタイプと費用相場
皆さんがイメージするガレージはどのような形でしょうか。ガレージのタイプは、大きく分けて「独立ガレージ」「ビルトインガレージ(後付け可能)」「ガレージハウス」の3種類です。まずはそれぞれの特徴と費用相場を押さえておきましょう。
独立ガレージリフォームの費用と特徴
独立ガレージとは、庭や敷地内など、家とは別の場所に建てる個室タイプのガレージです。新設や交換の際にかかる費用は、駐車台数・サイズ・工事の内容などによって大きく異なり、相場は100万円前後から。既製品を設置すれば比較的安価に済みますが、オーダーメイドで建築する場合は高額になりやすい傾向があります。
また、既存の独立ガレージを拡張する場合も工事内容次第で費用が変動し、場合によっては新設と同等の費用がかかることもあります。ライフスタイルや車の使い方を踏まえ、既製品かオーダーメイドかを選ぶことが重要です。一二三工務店では、お客様の暮らしに合わせた最適なご提案を行っています。まずはお気軽にご相談ください。
ビルトインガレージ後付けリフォームの費用と注意点
ビルトインガレージとは、家の1階部分に設置されたガレージのことです。新築時だけでなく、リフォームで後付けすることも可能で、主に「庭を利用して増築する方法」と「1階の不要になった部屋をガレージに作り替える方法」があります。
費用相場は、増築の場合で50~350万円程度、部屋を活用して後付けする場合で60~240万円程度と幅広く、台数や住宅の構造、接合部分の工事方法によって大きく変わります。さらに、掘削工事・基礎工事・シャッターや防音壁の設置・水道や電気の引き込みなど、細かな工事項目ごとに費用が加算される点も覚えておきましょう。
デザイン面では、建物と一体化するため、家を主役にしたい場合はシンプルに、エクステリアを強調したい場合は素材や色にこだわるとバランスが取れます。
※料金は標準的な事例をもとに記載しております。実際の費用は建物の状態や作業内容により変動いたしますので、詳細は専門スタッフまでお問い合わせください。
ガレージハウスの費用とメリット
ガレージハウスとは、家の設計段階からビルトインガレージを組み込んで建てられた住宅のこと。設計時に考慮しているため、後付けリフォームに比べてコストを抑えやすいのが特徴です。費用相場は坪単価やガレージの大きさで変動しますが、新築や大規模リフォームを予定している人は、後付けよりもガレージハウスを選ぶ方が効率的な場合があります。
独立ガレージリフォームのメリット・デメリット
家とガレージを分けたい人には、独立ガレージがおすすめです。ここからは、独立ガレージのメリットとデメリットを整理して紹介します。
独立ガレージは、シャッターを設置することで四方を囲め、防犯性に優れます。愛車を紫外線や風雨から守れる点も大きなメリットです。既製品なら費用を抑えられ、オーダーメイドならデザインやサイズを自由に調整可能。ライフスタイルやこだわりに応じて選べます。
一方で、既製品はデザインの選択肢が限られ、オーダーメイドは費用が高額になりやすいというデメリットがあります。ただし、工夫次第でバーベキューやビニールプールなど、家族で楽しむ特別な空間として活用できるのも魅力です。
独立ガレージのサイズ制限に注意
独立ガレージは設置場所の自由度が高い一方で、敷地の広さに制約されます。特に狭い敷地では既製品が合わず、特注サイズのガレージが必要になる場合も。その際は費用が大幅に上がる可能性があるため、設置前に十分に検討しましょう。
ビルトインガレージ後付けリフォームのメリット・デメリット
ここでは、ビルトインガレージのメリット・デメリットや注意点を解説します。ビルトインガレージを検討している方はもちろん、将来的にガレージハウスを考えている方にも参考になります。
ビルトインガレージの魅力は、家と一体になっていること。雨の日でも濡れずに車と家を行き来できるため、買い物袋やベビーカーの積み下ろしもスムーズです。高齢者や小さなお子さんがいる家庭では、安全性や快適性の面でもメリットが大きいでしょう。また、ソファやテーブルを置けば、家から出ずにくつろげる憩いの空間としても活用できます。
さらに、後付けビルトインガレージは、防犯性の向上や資産価値アップにもつながります。外から車が見えにくくなるため盗難防止に効果的で、将来売却する際にもプラス評価されやすいのです。
一方、居住スペースが狭くなる点は大きなデメリットです。さらにエンジン音や排気音などの騒音が生活に影響しやすいため、防音対策や間取りの工夫が不可欠です。
ビルトインガレージ後付けに必要な耐震補強
ビルトインガレージは1階に大きな開口部を設けるため、建物の耐震性が低下する可能性があります。既存住宅では強度が不足しているケースもあり、その場合は耐震補強を行わなければ後付けできません。
例えば、木造住宅で1階の壁を大きく取り除くケースでは、構造計算をした上で鉄骨補強や耐力壁の追加工事が必要になることがあります。設置可能かどうかは専門家に相談し、現状の構造を確認してから判断しましょう。
ガレージリフォームの注意点(建築確認申請・固定資産税)
ガレージリフォームでは、どのタイプでも事前に確認すべきポイントがあります。
ガレージは「建築物」とみなされるため、条件次第で建築確認申請が必要になります。
- 建築確認申請:新しく建物を建てたり増改築をする際に、建築基準法に適合しているかどうか役所へ申請する手続き。
- 建ぺい率(けんぺいりつ):敷地面積に対して、建物をどれだけ建てられるかを示す割合。
- 容積率(ようせきりつ):敷地面積に対して、建物の延べ床面積がどれくらいまで許されるかを示す割合。
- 採光(さいこう):部屋に十分な光が入るようにする基準。
これらを満たさないとガレージは建築できません。ただし、10平方メートル以内の増築や防火地域などの例外もあるため、役所に確認すると安心です。
また、ガレージの種類によっては固定資産税の課税対象になります。
- 固定資産税:土地や建物などの不動産を所有している人が毎年支払う税金。
基本的に増築をすると税負担は増えますが、ガレージ面積が建物全体の延べ面積の5分の1未満であれば非課税扱いです。長期的なランニングコストも含めて検討しましょう。
事例で見るガレージリフォームの費用感
- 1台分の後付けビルトインガレージ
部屋を1つ潰して車庫に変更。費用はおおよそ100~150万円程度で、雨の日の利便性が格段にアップ。 - 2台分のビルトインガレージ後付け
庭を利用して増築。基礎工事や補強も必要となり、300万円以上かかるケースもありますが、将来の車の増加に備えられるメリットがあります。 - 独立ガレージ+趣味スペース
車1台分に加えてDIYコーナーを併設。オーダーメイドなら費用は200万円を超えることもありますが、資産価値の高いガレージに仕上げられます。
こうした実例を参考に、自分や家族のライフスタイルに合ったプランを検討しましょう。
※料金は標準的な事例をもとに記載しております。実際の費用は建物の状態や作業内容により変動いたしますので、詳細は専門スタッフまでお問い合わせください。
よくある質問(FAQ)
Q1. ビルトインガレージはどの家でも後付けできますか?
A. すべての住宅で可能とは限りません。構造上の強度が不足している場合は設置できず、耐震補強が必要になることもあります。専門業者による調査を行いましょう。
Q2. 後付けビルトインガレージの費用を抑える方法はありますか?
A. 既存の部屋を活用してガレージに作り替える方が、庭を利用した増築よりも費用を抑えやすい傾向にあります。また、設備やシャッターのグレードを調整することでもコスト削減が可能です。
Q3. ガレージを設置すると必ず固定資産税が上がりますか?
A. 増築の場合は課税対象になるケースが多いですが、ガレージの占有面積が建物全体の延べ面積の5分の1未満なら課税対象外です。事前に役所で確認すると安心です。
Q4. 資産価値は本当に上がりますか?
A. 駐車場の確保が難しい地域や都市部では特にプラス評価になりやすく、売却時に有利に働くことが多いです。ただし地域性や市場状況によって差があります。
ガレージリフォームで将来を見据えた暮らしを
ガレージは単なる駐車場ではなく、家族が集う憩いの場や、資産価値を高める投資にもなります。特にビルトインガレージを後付けする場合は、現在の利便性だけでなく、将来車が増える可能性や高齢期の移動のしやすさも視野に入れると安心です。
自分の好みや目的だけでなく、家族の意見も踏まえて設置すれば、ガレージは家の価値を高める大切な空間になります。ガレージのタイプによって特徴や費用相場が異なるため、後付けビルトインガレージを含め、最適なプランを見極めましょう。ガレージリフォームをお考えの際は、ぜひお気軽にご相談ください。