せっかくお金をかけて外壁塗装を施すからこそ、自分の家に合った塗料を選びたいと思うのは当然のことです。
では、塗料には具体的にどのような種類があり、何が我が家に向いているのでしょうか。
この記事では、塗料の種類や選び方のポイントについて詳しく解説しています。
外壁塗装の塗料、基本の4種類
外壁塗装の塗料には、非常に多くの種類があります。ここでは、外壁塗装の塗料の基本となる4種類をご紹介します。
アクリル塗料
アクリル塗料とは、主成分がアクリル樹脂の塗料のことを言います。
費用相場は1㎡あたり1,000~1,800円程度、耐用年数が3~8年程度です。
アクリル塗料は軽量で色をくっきり見せる特徴があるため、日用品や事務用品などに使われていることが多いです。
しかし紫外線に弱く、耐用年数が短いため、外壁塗装で採用されるケースはほとんどありません。
こまめに塗装リフォームをしたい人や、なるべく費用を抑えたい人は候補に入れてみてはいかがでしょうか。
ウレタン塗料
ウレタン塗料とは、主成分がウレタン樹脂の塗料のことを言います。
費用相場は1㎡あたり1,700~2,500円程度、耐用年数は5~10年程度です。
ウレタン塗料は柔らかく、密着性に優れているため、湾曲した雨どいや手すりに塗装することができます。
塗料の剥がれも気にせずに使えるのでおすすめですよ。
しかし独特の光沢感があるため、光沢を抑えたい人は控えたほうがよいでしょう。
シリコン塗料
シリコン塗料とは、主成分がシリコン樹脂の塗料のことを言います。
費用相場は1㎡あたり2,300~3,500円程度、耐用年数は7~15年です。
シリコン塗料は、耐久性・耐水性・仕上がりのよさなどのバランスに優れているのが特徴。
カラーバリエーションが豊富なので、好みの色で塗装することができるのもうれしいポイントです。
コストパフォーマンスを重視する人には、もってこいの塗料ですよ。
フッ素塗料
フッ素塗料とは、主成分がフッ素樹脂の塗料のことを言います。
費用相場は1㎡あたり3,500~4,800円程度、耐用年数は12~20年程度です。
フッ素塗料は耐久性・耐候性・撥水性に優れているため、スカイツリーの塗装にも採用されました。
紫外線や酸性雨にも強く、非粘着なので汚れを寄せ付けない特徴があります。
しかし高価なため一般家庭に採用されるケースはほとんどなく、頻繁に塗替えできないマンションやビルなどに利用されています。
住まいの美観を長く保ちたい人や、塗替えの頻度を抑えたい人におすすめです。
高機能塗料4種類
ここでは、高機能塗料を4種類ご紹介します。それぞれの特徴を理解し、上記の塗料と併せてしっかり確認しておきましょう。
ラジカル塗料
ラジカル塗料とは、酸素や紫外線、水などが顔料に接触することで発生する、チョーキング現象の発生を抑えるために開発された塗料です。
費用相場は1㎡あたり2,200~4,000円程度、耐用年数は8~16年程度です。
シリコン塗料と比べると少し高価ですが、フッ素塗料と同じくらいの耐久性があります。
相性の悪い下地がないのでモルタルや木材などにも塗装可能ですが、濃い色の顔料には効果を発揮しないデメリットがあります。
セラミック塗料
セラミック塗料とは、アクリル塗料やウレタン塗料、フッ素塗料などにセラミックを配合した塗料のことを言います。
費用相場や耐用年数は、シリコンやフッ素といった塗料のグレードによって異なります。
セラミックを配合した塗料の中には、親水性・低帯電性・遮熱性・断熱性に優れていたり、石材調のデザインにできたりするものがあります。
中には「セラミックが配合されているので30年以上長持ちします」「100%セラミックを使っているので高耐久です」などと、セラミック塗料を推す悪徳な訪問販売者もいるので注意しましょう。
無機塗料
無機塗料とは、主成分が無機物の塗料のことを言います。
費用相場は3,500~5,500円程度、耐用年数は10~25年です。
無機塗料は塗料の中でも最も耐久性に優れており、苔や藻の繁殖、色褪せやチョーキングといった劣化を防ぐことができます。
しかし無機質は塗膜が固いため、台風や地震が起きた時にひび割れを起こす可能性があります。
ひび割れが気になる人は、弾力性のある無機塗料がおすすめ。
菌の繁殖を抑えられるので、湿気の多い地域にお住まいの人でも美観を心配する必要がありません。
ナノテク塗料
ナノテク塗料とは、ナノレベルまでに小さくした樹脂を配合した塗料のことを言います。
費用相場は2,300~4,500円程度、耐用年数は11~17年程度です。
ナノテク塗料は樹脂の使用量を大幅に削減しているので、地球温暖化対策にも貢献できます。
一般の塗装と比べて色褪せにくく、燃えにくいのも特徴。
シックハウス症候群の原因物質となるホルムアルデヒドの飛散を抑えられるため、子どもやペットのいるご家庭でも安心して利用できます。
よく聞く○○ってホント?
ここでは、「耐久性なら油性溶剤がいい」や「ツヤありの方が長持ちする」といった、よく言われる内容について解説していきます。
間違った塗料を選択してしまうと、色々な不具合を起こしてしまう場合もあるため、しっかり押さえておきましょう。
油性溶剤を使った方が耐用年数が上がる→あまり関係ない
外壁塗装に使われる塗料には、シンナーで溶かした「油性塗料(溶剤)」と水で溶かした「水性塗料」があります。
油性溶剤は正しく塗ることで非常に強い耐久性を持つ塗料になりますが、シンナーで溶かしているため強烈な臭いを発つというデメリットがあります。
一方、水性塗料は水で溶かしているため臭いが少ないですが、以前までは耐久性が低いというデメリットがありました。
しかし近年ではメーカーの品質改良が進み、耐久・耐候性などに優れた水性塗料も登場しているため油性溶剤と耐用年数はほとんど変わらないでしょう。
ツヤがある方が長持ちする→ツヤの有無はあまり関係ない
外壁塗装に使われる塗料には、光沢のある「ツヤあり」と光沢のない「ツヤなし」があります。ツヤありは表面が滑らかなため汚れが溜まりにくいメリットがあり、一般的にツヤなしより耐用年数が長いと言われています。
しかしツヤなし塗料でも耐用年数が長いものが登場しているので、ツヤを抑えたい人にも安心して選んでいただけます。
【バランスを大切に】我が家に合った塗料を選ぼう
外壁塗装の塗料選びで重要なのは、費用だけではありません。耐用年数や機能性も含めて、自宅に合った塗料を選びましょう。
当社では無料でご相談とお見積りを実施しています。外壁塗装をお考えの人は、ぜひ一度お問い合わせください。