一軒家はマンションと比べると、室内が寒く感じられるケースがあります。「一軒家に住んでいて、冬は外よりも寒く感じるので、暖かくする方法を知りたい」と悩んでいる方も多いでしょう。
一軒家が冬に寒くなる原因は。いくつかあります。今回は、一軒家を暖かくする方法や、断熱リフォームをしたほうがおすすめな目安を紹介します。
一軒家が寒くなる原因3選
「新築一軒家なのに外より家の中が寒い」といったケースは決して珍しくありません。現在は技術の進歩により、一軒家でも機密性が高い家が増えています。
ではなぜ、一軒家の部屋内が寒くなるのでしょうか?
ここでは、一軒家が外より家の中が寒くなりやすい理由を3つ紹介します。
ドアや窓に隙間がある
ドアや窓に隙間があると、エアコンやストーブをつけても部屋の中が暖まりにくくなります。ドアや窓に隙間ができる原因は、いくつかあります。築年数が経っているならば、経年劣化が考えられるでしょう。窓枠が歪んで、窓がしっかりと閉まらなくなっている可能性があります。
新築の場合は、建付けが悪かったり基礎工事が不十分で地盤沈下が起こったりして隙間ができている可能性があります。ドアや窓に隙間があるか確認したい場合は、家の中でろうそくやお線香をつけて、空気の流れを確認してみましょう。隙間がある場合は、ドアや窓の近くで煙や炎の揺らぎが起こります。
断熱材が入っていなかったり性能が悪かったりする
断熱材が入っていなかったり、入っていても性能が悪かったりすると、部屋内が外よりも寒くなる恐れがあります。かつて、日本ではそれほど断熱が重要視されていませんでした。そのため、築年数が経った家は、断熱材そのものが入っていないケースも珍しくありません。
また、新築の家でも性能の低い断熱材が使われている場合、冷気の侵入を防ぎきれず、外よりも家の中が寒くなる場合もあります。
このほか、断熱材が使われているものの、経年劣化によって性能が低下している場合も、家の中が外より寒くなります。以前より家の中が寒く感じる場合は、断熱材が劣化している可能性があるでしょう。
部屋の構造と暖房器具があっていない
部屋の構造と暖房器具があっていないと、暖房の出力を高くしていても、部屋の中が外より寒くなりがちです。例えば、吹き抜けのような天井の高い部屋では、エアコンやストーブをつけても温かい空気が上のほうへたまってしまい、床に近い部分は寒いままの場合もあります。
また、部屋の広さに対して暖房器具が小さすぎる場合や、暖房器具が古い場合は出力をあげても部屋が暖まらない場合もあるでしょう。床暖房など部屋の構造にあった暖房器具を使うと、寒さが改善される可能性もあります。
家の中が寒い!驚くほど効果的な寒さ対策15選
家の中が寒い…そんな悩みを抱えている方は少なくないのではないでしょうか。冷え込む季節、少しでも快適に過ごしたいですよね。そこで、驚くほど効果的な寒さ対策を15個ご紹介します!手軽にできるものから、本格的なものまで、費用や手間、効果などを考慮して、あなたに合った対策を見つけてみてください。
窓からの冷気を徹底ブロック!窓の防寒対策
窓から逃げる熱は全体の約半分と言われています。窓からの冷気をしっかり防ぐ対策は、家全体の暖かさにつながります。
- カーテン:厚手の遮光カーテンや断熱カーテンは、驚くほど効果があります。夜間はしっかり閉めて、冷気の侵入を防ぎましょう。
- 窓用フィルム:手軽に貼れて効果的なのが、窓用断熱フィルムです。空気層を作ることで断熱効果を高め、結露の防止にも役立ちます。
- 窓枠のすき間を埋める:窓枠とサッシの間に隙間がある場合は、すき間テープやパッキンで塞ぎましょう。小さな隙間でも冷気は侵入します。
- 内窓の設置:費用はかかりますが、最も効果的なのは内窓の設置です。二層構造にすることで断熱効果が飛躍的に向上します。
玄関からの寒風をシャットアウト!玄関の防寒対策
玄関は、外気と直接接する場所なので、冷気の侵入を防ぐことが重要です。
- ドア下すき間テープ:玄関ドアと床の間に隙間がある場合は、すき間テープを貼って冷気の侵入を防ぎましょう。
- ドアの気密性を高める:ドアの枠に隙間がある場合は、パッキンを交換したり、調整したりすることで、気密性を高めることができます。
- 玄関マット:厚手の玄関マットは、床からの冷気を遮断し、足元の冷えを防ぎます。
- 風除室の設置:玄関に風除室を設置することで、外気の影響を軽減できます。費用はかかりますが、効果は絶大です。
部屋全体を暖める!エアコン以外の暖房方法
エアコン以外にも、様々な暖房方法があります。状況に応じて使い分けることで、より効果的に部屋を暖めることができます。
- 暖房器具:電気ストーブ、ファンヒーター、石油ストーブなど、様々な暖房器具があります。それぞれのメリット・デメリットを比較して、最適なものを選びましょう。
- 床暖房:足元から暖める床暖房は、部屋全体を優しく暖めてくれます。導入費用はかかりますが、快適性は抜群です。
- ホットカーペット:電気代を抑えつつ、足元を暖かく保つことができます。ソファなどで寛ぐ際に最適です。
- こたつ:こたつは、部分的に暖めることで電気代の節約にも繋がります。家族団らんの場にも最適です。
これらの対策を組み合わせることで、より効果的な寒さ対策を実現できます。ご自身の状況や予算に合わせて、最適な方法を選んで、この冬を暖かく快適に過ごしましょう! 寒さ対策は、適切な方法を選ぶことが重要です。今回ご紹介した15個の対策を参考に、あなたに合った方法を見つけて、寒さを知らずに過ごせる快適な冬をお迎えください。
暖房器具なしで一軒家を暖かくする方法は?
暖房器具なしで一軒家を暖かくする方法は、主に以下のとおりです。
- 窓をしっかり閉める
- カーテンを厚手のものと交換する
- 部屋のドアは閉めておく
- 空間をできるだけ小さく区切る
- 厚着をする
上記の中でも特にカーテンを厚手のものと交換すると、断熱効果が高まって効果的です。カーテンの内側に設置する断熱カーテンライナーなどと併用するのも、おすすめです。このほか、「部屋のドアをこまめにしめる」「ヒートテックインナーを使う」なども一定の効果がありますが、暖房器具を増やさずに一軒家を暖かくするのは限度があります。
暖房器具や部屋の設備、服装の見直しも行い、それでも室内が外よりも寒いと感じる場合は、断熱リフォームも視野に入れるのがおすすめです。迷っている場合は、当社にご相談ください。お客様にとって最適な提案をさせていただきます。
費用別に徹底解説|効果的な寒さ対策
家の中の寒さ対策は、効果と費用が密接に関係しています。限られた予算の中で最大限の効果を得るには、適切な対策を選ぶことが重要です。そこで、ここでは費用別に効果的な寒さ対策を徹底解説します。予算に合わせて最適な方法を選択し、暖かく快適な冬を送りましょう。
低コストでできる寒さ対策
まずは、手軽に始められる低コストな寒さ対策から見ていきましょう。費用をかけずにできる工夫で、驚くほどの効果を実感できるかもしれません。
- カーテンの活用:厚手のカーテンや、断熱効果のあるカーテンは、窓からの冷気侵入を効果的に防ぎます。既存のカーテンと併用することで、より保温性を高めることも可能です。費用対効果の高い対策と言えるでしょう。
- すき間テープの活用:窓枠やドア枠の隙間から冷気が侵入している場合は、手軽に手に入るすき間テープで塞ぎましょう。100円ショップでも購入できるので、経済的な対策としておすすめです。小さな隙間でも、効果は絶大です。
- 窓用フィルムの活用:窓に貼るだけで断熱効果を高める窓用フィルムも、低コストで効果的な対策です。種類も豊富で、デザイン性も重視したい方にもおすすめです。手軽に貼れるので、賃貸住宅でも気軽に利用できます。
- ドラフトストッパーの活用:ドアの下の隙間から冷気が入ってくるのを防ぐドラフトストッパーも有効です。様々なデザインや素材のものがあり、インテリアにも馴染むものを選ぶことができます。手軽に設置でき、効果を実感しやすいアイテムです。
- 床材の工夫:カーペットやラグを敷くことで、床からの冷気を遮断し、足元を暖かく保てます。厚手のものほど効果が高く、デザインや素材も豊富なので、インテリアに合わせて選ぶことができます。
中コストの寒さ対策
ある程度の費用を投資することで、より効果的な寒さ対策が実現します。効果と費用を比較検討し、賢く選びましょう。
- 断熱カーテンの導入:より高い断熱効果を求めるなら、断熱カーテンの導入がおすすめです。遮光性も高く、プライバシーの保護にも役立ちます。種類も豊富で、お部屋の雰囲気に合わせて選ぶことができます。
- 内窓の設置:窓に内窓を設置することで、断熱効果を大幅に向上させることができます。費用はかかりますが、長期的には光熱費の削減にも繋がり、効果は絶大です。特に、古い住宅にお住まいの方にはおすすめです。
- 高性能な暖房器具の導入:電気代を抑えつつ、高い暖房能力を持つ機種を選ぶことで、効率的な暖房が可能です。省エネ性能の高いものを選ぶことで、ランニングコストを抑えることができます。
高コストの寒さ対策
高額な投資が必要となる対策ですが、長期的な視点で見れば、光熱費削減によるコストメリットも期待できます。快適性と省エネ性を両立したい方におすすめです。
- 外壁・屋根の断熱リフォーム:家全体の断熱性を高めることで、長期的に見て光熱費を削減できます。費用は高額ですが、効果は非常に大きく、住宅の寿命を延ばす効果もあります。
- 床暖房の設置:足元から暖める床暖房は、部屋全体を均一に暖かく保つことができます。快適性が高く、小さなお子さんや高齢者にも優しい暖房システムです。
これらの対策を費用と効果を考慮して組み合わせることで、快適な室内環境を実現できます。ご自身の予算や状況に合わせて、最適な寒さ対策を選び、この冬を暖かく過ごしましょう。賢い選択で、快適さと省エネを両立させ、費用対効果の高い寒さ対策を実現してください。
断熱リフォームをしたほうが良いケースとは?
以下のような場合は、断熱リフォームがおすすめです。費用はかかりますが、家の中がぐっと過ごしやすくなるでしょう。
- 築年数が経った家で断熱材が入っていない
- 窓やドアが目に見えるほど劣化している
- 水回りなども劣化しており、交換が必要
一口に断熱リフォームといっても、いろいろな種類があります。予算をあらかじめ工務店やリフォーム会社に伝えておけば、予算内で最適のリフォーム方法を提案してくれます。 また、リフォームをして長期優良認定住宅に認定されれば、補助金が使えるケースもあるので、詳しくは相談してみましょう。
断熱リフォームの種類と方法・費用
ここでは、断熱リフォームの種類や工法について紹介します。断熱リフォームを検討している方は、参考にしてください。
窓やドアの断熱リフォーム
窓やドアの断熱リフォームの例は、以下のとおりです。
- サッシの補強や窓枠の修繕
- 断熱ドア、断熱ガラスへの交換
- 二重窓へのリフォーム
窓やドアのリフォームは断熱リフォームの中でも手軽な部類で、1日程度で交換が終わります。窓やドアをリフォームするだけで、室内が見違えるほど暖かくなる場合もあるでしょう。
窓のリフォームの場合、一般的な単板ガラスから複層ガラスへの交換では、窓1枚あたり1万円~5万円程度が目安です。窓の数やサイズ、使用するガラスの種類によって費用は変動します。高断熱性能を持つ特殊なガラスを使用する場合は、さらに高額になる可能性があります。また、窓枠の交換が必要な場合は、追加費用が発生します。
ドアのリフォームでは、断熱性の高いドアへの交換が一般的です。ドアの種類やサイズ、材質によって費用は大きく異なりますが、一般的な木製ドアから断熱ドアへの交換では、1枚あたり5万円~15万円程度が目安です。高断熱性能を持つ特殊な素材を使用する場合は、さらに高額になる可能性があったり施工内容によっては、ドア枠の交換が必要となる場合もあります。
これらの費用はあくまで目安であり、実際の費用は、家の状況や使用する材料、施工業者によって異なります。正確な費用を知るためには、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが重要です。見積もりには、材料費、工事費、その他諸費用などが含まれていることを確認しましょう。さらに、リフォーム後の省エネルギー効果による光熱費削減効果についても考慮し、長期的な視点から費用対効果を検討することがおすすめです。
床や壁の断熱リフォーム
外壁と内壁の間や床下に断熱材を入れたり、追加したりすると、家の断熱効果が格段に上がります。また、断熱効果がある塗料を外壁や屋根に塗装しても、断熱効果がアップします。 家の構造や状態によって、おすすめの断熱リフォームが異なるため、まずはご相談ください
住まいの断熱リフォームは、快適な住環境を実現し、光熱費削減にも繋がる有効な手段です。特に床や壁の断熱性は、室温の安定に大きく影響します。今回は、床や壁の断熱リフォームにおける費用目安についてご説明します。
床の断熱リフォームでは、断熱材の種類や施工方法によって費用が大きく変動します。一般的な断熱材としては、グラスウール、ロックウール、スタイロフォームなどがあり、それぞれ価格や断熱性能が異なります。施工方法も、既存の床材を剥がして断熱材を敷設する全面リフォームから、部分的なリフォームまで様々です。費用目安としては、全面リフォームの場合、1坪あたり3~5万円、部分リフォームであれば1~2万円程度が目安です。ただし、床面積や建物の構造、使用する材料によって大きく変動しますので、正確な費用は専門業者への見積もり依頼が不可欠です。
壁の断熱リフォームも、床と同様に断熱材の種類や施工方法、壁面積によって費用が異なります。外壁に断熱材を吹き付ける外断熱、内壁に断熱材を貼る内断熱など、様々な工法があります。外断熱は、断熱効果が高く、結露防止にも有効ですが、費用は高額になります。内断熱は、外断熱に比べて費用を抑えられますが、断熱効果は外断熱ほど高くありません。費用目安としては、外断熱の場合、1㎡あたり1~2万円、内断熱の場合、5,000~1万円程度が相場です。こちらも、正確な費用は専門業者に相談して見積もりを取ることが重要です。
断熱リフォームは、初期費用はかかりますが、長期的には光熱費の削減によるコストメリットが期待できます。快適な住まいと経済的なメリットを両立させるためにも、まずは専門業者に相談し、最適なリフォームプランと費用について検討することをお勧めします。
床暖房の後付けリフォーム
床暖房を後付けすると、部屋の中を足元から暖められます。床暖房は輻射熱で足元を暖めるタイプの暖房器具なので、時間はかかりますが部屋全体を暖められます。天井が高く、エアコンを付けても足元が冷える場合は、効果的です。
床暖房のリフォーム方法は、既存の床の上に床暖房を重ね張りする直貼り工法と、一度床を取り去って床暖房の装置を敷く張替え工法の2種類があります。直貼り工法のほうが工期が短く費用も抑えられますが、既存の床と段差が生まれるなどのデメリットもあるので、よくご検討ください。
後付けリフォームの場合、床材の種類や部屋の広さ、工事の難易度などによって費用は大きく変動します。一般的に、一般的な広さの6畳間の場合、電気式床暖房だと20万円~40万円程度、温水式床暖房だと30万円~60万円程度が費用目安となります。これはあくまで一般的な目安であり、実際にかかる費用は、建物の構造や使用する材料、工事内容によって大きく異なります。例えば、既存の床を剥がす必要があったり、配管工事が必要になったりする場合、費用は高額になる可能性があります。また、高機能な床暖房システムを選択した場合も、費用は増加します。正確な費用を知りたい場合は、複数のリフォーム会社に相談し、見積もりを取ることが重要です。床暖房導入による快適性と費用のバランスを考慮し、賢くリフォームを進めましょう。
一軒家ごとを暖かくするには家ごとに異なる対策が必要
一軒家の室内が外より寒い理由は複数あります。したがって、一律に良い解決策はありません。まずは、自宅の室内がなぜ寒いのか、原因を探りましょう。そうすれば、対策方法も見えてきます。
また、暖房器具を変えたり厚着をしたりするより、思い切って断熱リフォームをしたほうが効果的なケースもあります。断熱リフォームにもいろいろな種類があるので、まずは当社にご相談ください。
Q.断熱リフォームは住みながらでも可能ですか? A.はい。窓の交換や床暖房の後付けリフォームならば、住みながらでも可能です。
Q.窓を小さくしたほうが室内が寒くなりにくいでしょうか? A.その傾向はありますが、南向きの場合、窓を大きく取れば日中は陽光によって暖かくなります。窓を二重窓や断熱窓にすれば、窓を大きく取っても問題ないでしょう。