玄関ドアは毎日出入りするからこそ、家族全員が使いやすく住まいに合うデザインを選びたいですね。玄関ドアにはさまざまな種類があり、デザインや性能によって値段も変動します。この記事では、玄関ドアの値段と特徴をご紹介。値段の相場や選ぶときのポイントを知り、お気に入りの一枚を見つけましょう。新築や玄関リフォームなど、玄関ドアで迷っているという方は、ぜひ参考にしてください!
【種類別】玄関ドアの値段と特徴
新築やリフォームなどの理由により玄関ドアの購入をする際、値段がどのくらいか分からないという方も多いのではないでしょうか。玄関ドアには片開きドアや両開きドアなど大きく分けて5種類あり、どれを選ぶかによって設置後の玄関の印象も変わります。ここでは、玄関ドアごとの特徴と値段の相場、取り付け工事の相場について紹介します。
片開きドア
一般的によく見られる1枚の玄関ドアで、左右のどちらかに開閉します。シンプルな作りのため、値段も玄関ドアのなかでは比較的安い傾向にあり、デザインや色も豊富です。ドアの上に窓(ランマ)を付けることもできるので、陽ざしが差し込む明るい玄関を演出できます。値段の相場は10~25万円です。
両開きドア
2枚の扉で左右へ開閉する玄関ドアです。片開きドアを2枚組み合わせたような仕様で、左右対称に扉が開くことで広々とした開放感や重厚感を演出できます。
普段は片開きのように片方だけ使い、来客時や荷物を運ぶ際は両方使うなど、そのときに合わせた使い方ができるのが魅力。値段の相場は20~35万円です。
親子ドア
2枚の扉からなる玄関ドアで、左右の大きさが異なるのが特徴です。大きい扉を親扉、小さい扉を子扉と呼び、子扉を開くことで開口が広がり家具の搬入や引っ越しの際、スムーズに荷物を運べます。また、子扉を採光付き枠(ガラス)に変更することで子扉から採光が可能です。
さらに親子ドアは車いすが通れる幅に対応できるため、車いすを使っているご家庭にもおすすめ。値段の相場は15~30万円です。
片袖ドア
親子扉と見た目が似ていますが、子扉にあたる部分が「袖」と呼ばれるガラス窓になっています。袖は子扉のように開閉できませんが、外からの光を多く取り込めるのが特徴です。開閉するドアの上に窓(ランマ)が付いたデザインもあり、暗くなりがちな玄関をより明るくできます。値段の相場は25~40万円で、デザインやランマの有無で変動します。
両袖ドア
左右両方に袖(ガラス窓)がある玄関ドアで、片袖ドアよりも多くの光を取り入れることが可能です。両袖ドアも上に窓(ランマ)があるものを選べるため、窓(ランマ)のある両袖ドアにすると3ヵ所から外の光が差し込む明るい玄関を演出できます。値段の相場は30~40万円です。
玄関ドアの取り付け工事の相場
玄関ドアを新しくするには、以下の費用が発生します。
・玄関ドア本体
・古い玄関ドアの撤去費用
・設置費用
地域や各家庭の状況により工事費は変動しますが、撤去費用1~3万円、設置費用4~10万円が相場と言われています。予算内で収めたい場合は、本体費用に加え工事費がかかることも忘れないようにしましょう。
弊社では玄関ドア改修も行っています。玄関ドアを新しいものにしたい、使用している玄関ドアを修理してほしいなど、お気軽にご相談ください。
玄関ドアを選ぶときの3つのポイント
玄関ドアは種類や色など数多く、そのなかから自分の家に合う1枚を選ばなければなりません。毎日使うものだからこそ、失敗がないよう慎重に選びたいものです。使いやすく、住まいに合った玄関ドアを選ぶコツは、性能、防犯性、デザイン性の3つを押さえることです。それぞれどのようなポイントがあるかを解説します。
性能面
玄関ドアは「断熱・採光・通風」の性能を高めることで、より快適な生活を送れます。
【断熱性】
玄関ドアは窓や外壁のように熱の出入りが多い場所です。夏には約70%の熱が中へ入り、冬には約50%の熱が出てしまうため、断熱性を高めることが重要になります。玄関の開口部の断熱性を高めることで室内との温度差が減るため冷暖房の効きがよくなり、結果として空調代の削減に繋がります。
断熱性の高い玄関ドアは室内の温度差を軽減する以外にも、外気の影響を受けにくくなるのがメリットです。温度差によって発生する結露を抑制するため、湿気によるダメージから家を守ってくれます。
【採光性】
外からの光を入れることには、玄関を明るい場所に変えてくれる役割以外にも、カビの発生を抑えてくれる役割があります。玄関は結露しやすく、雨季には濡れた靴などを置くため湿気がたまりやすい場所です。
日の光が入らないと、湿気や結露した部分の乾燥が促進されず、結果としてカビが発生する原因になってしまいます。カビ発生の恐れは、普段履いている靴にもあります。靴は汗を吸収しているため使用後は日光に当てておかないと、カビや悪臭の原因になるので注意が必要です。
こうした問題を軽減するためにも、玄関ドアに採光窓を採用することは有効と言えます。
採光窓には、「上部採光・小窓採光・スリット」の3種類のタイプがあります。
・上部採光…窓の大きさで光の差し込み具合を調節できる
・スリット…縦に細長い窓ガラスで足元までしっかり光が入る。スリットの数は自由
・小窓採光…縦に細長い窓ガラスを区切ることで小窓を複数作成したもの。視線を遮るのによい
窓があることで明るく開放的な玄関を演出できる一方で、外からの視線が気になるという方もいるでしょう。そんなときは、ガラスの表面に模様が付いている「型ガラス」がおすすめです。光を遮ることなくプライバシーを確保できるので、玄関が見えるのが気になるけど窓ガラスを検討している方は型ガラスを検討してみましょう。
【通風性】
湿気やカビ対策のため換気をしたいけれど、防犯上ドアを開けたままにしておくことが不安な方には、通風機構付きデザインの玄関ドアがおすすめです。通風機構の特徴は玄関ドアを閉めた状態で使用できることで、スリット部分だけが開く「内開き通風機構」とスリット部分が上下にスライドする「上げ下げ通風機構」があります。通風機構には網目が細かいネットが装備しているため、山が近いなど虫の侵入が気になる家庭にも適しています。
玄関ドアにスリットのようなデザインがない、シンプルな玄関ドアを希望する方にはドアガードが付いている製品がよいでしょう。
防犯・セキュリティ面
玄関ドアには、空き巣をはじめとする不審者の侵入を防ぐ大事な役割もあります。玄関ドアに使用されている鍵の多くは、シリンダーに鍵を差し込む「シリンダー錠」です。近年では、ピッキングが防げる鍵としてカードキー以外にも「電気錠・電池錠」があり、車の鍵と同じリモコンで開閉するスマートキーや、専用のICカードに対応した玄関ドアも販売されています。
このほかに、防犯グッズの設置で玄関ドアの防犯性を高めることが可能です。鍵が1つしかない玄関ドアを購入する際は、補助錠を設置して「ワンドアツーロック」にするだけでも防犯性が上がります。片袖や両袖といった玄関ドアの場合は、ガラスを割られる恐れがあります。玄関が見通しの悪い場所にある、日中人通りが少ないなど家に関して気になることがある方は、防犯フィルムの貼り付けを検討してみてもよいでしょう。
色・統一感などのデザイン面
服装で雰囲気が変わるように、玄関ドアも色を変えるだけでガラッと印象が変わります。色選びは玄関ドアのデザインや外観とのバランスを意識するとよいでしょう。
外壁との相性を考えて、ブラウンやアイボリーなどの茶系や汚れが目立ちにくい少し暗めのグレー、シックで落ち着いた印象を与える金属製(メタリックカラー)が人気傾向です。あまりにも明るい玄関ドアにしてしまうと、ドアばかりが目立ってしまうためおすすめできません。明るい色やインパクトがあるデザインの玄関ドアは、外壁や家全体の印象が玄関ドアに見合う場合に適しているでしょう。
玄関ドアは値段とポイントを押さえて選ぼう
玄関ドアには種類があり、デザインや色を合わせると非常に多くのドアが販売されています。そのなかから自分の家に見合う1枚を見つけることは意外にも難しいので、選ぶ際には値段以外にも性能面や防犯性を意識するのが有効です。色やデザインは家全体の調和を考慮して、家族全員が納得できる玄関ドアを見つけましょう。